最近、一部の地域で発生した新型肺炎の疫病に対応するため、中国政府は次から次へと特別な対策を取っています。1月27日、国務院は「2020年春節休暇を2月2日（旧暦の正月９日、日曜日）まで延長する」と決定しました。同日、上海市政府はさらに「本市の各企業は2月9日（旧暦の正月16日、日曜日）の24時前に仕事を開始（「復工」）しない」と決めました。これらの政府通達が企業の後続業務の手配に関わることから、リーグ法律事務所は関連法律問題について次のように整理しました。企業の意思決定の際に、参考にしていただければ幸いです。

1、政府の休暇手配は強制的でしょうか？
【A&Z】：強制的です。「伝染病防止法」に基づき、現在、各地において突発的公共衛生事件第一級応急対応を発動しました。これは、最高レベルの応急対応に該当します。各地の政府は管轄の行政区域内において、集合、集会、劇場公演および人の群れのその他の活動を制限し、または停止することができ、かつ、生産停止、営業停止、学校授業停止の措置を取ることができます。これらの休暇措置の目的は、人の集まりを減らすことにあり、強制的です。

2、国と地方の通達は、どちらが優先ですか？
【A&Z】：地方の通達が優先されます。上海はすでに1月24日から重大な突発的公共衛生事件第１級応急対応メカニズムを発動しており、管轄行政区域における応急対応措置について決定することができます。

3、休暇の延長でしょうか？
【A&Z】これに対し、政府の通達からは不明確です。延長された休暇において、元が休日（土曜日、日曜日）の場合は、休日として処理し、元が営業日の場合は「特別休暇」に準じて処理すべきであると考えます。

4、自宅勤務させることは可能でしょうか。
【A&Z】人が集まるのを防ぐために政府が休みを決めましたので、自宅勤務させることに問題ありません。元が営業日の場合は、自宅勤務させることができます。賃金の支払については、将来政府が詳細な規定を公布次第、当該規定に従い執行すれば良いです。

5、特殊な状況がある場合、従業員に出勤を要求することができますか？
【A&Z】上海市政府の通達には、「都市の運行の保障に必須であるもの（水道・ガス・電気の供給、通信などの業界）、疫病状況の防止・コントロールに必須であるもの（医療機器、医薬品、防護用品の生産および販売などの業界）、人々の生活に必須であるもの（スーパーマーケット、食品の生産及び供給などの業界）および重要な国家民生にかかわるその他の関連企業は除外する。」とされています。よって、これらの企業は、従業員に対し正常な出勤を要求することができます。

2020年1月27日